シャネルとエルメスと競馬

女性と競馬

競馬の基本的なスタイル

世の女性の中で、競馬場に足を運んだことのある方はどれだけいるだろうか。現代の競馬の原点になっている、イギリスの競馬場には、貴族の男性が女性を連れて行くのが当たり前で、社交の場と言える場所であった。初期のころは賭けたりはしなかったのらしいのだが、イギリスという国柄、すぐにそれは「賭場」となってしまったみたいだ。でも基本的には競馬場は社交の場であると私は思っている。馬について語ったり、その人の最近の調子などを聞いて競馬を楽しむ。これが競馬の基本的なスタイルだと思う。そしてそこに同じように現れた一人が現代女性のファッションの基礎を築いたココ・シャネルである。ココ・シャネルもかつて競馬場に足を運び、そこにいる女性たちのファッションをずっと眺めていたという。その当時の女性のファッションというのは、コルセットを巻き、自分の顔の倍以上もあるような帽子を身に付けて、いかにもゴージャスに振る舞うのが良しとされていた。しかしシャネルは違った。乗馬の時には男性のようなズボンを履き、競馬場でも白と黒を貴重として、帽子もこじんまりとしたものだったという。競馬場でもどこでも、着る人が動きやすい格好でというのが彼女の信念だったこともあって、それが如実に出た場面が乗馬であり、競馬場であったように思える。そういったかつての競馬とは違い、近年では競馬の敷居もだいぶ低くなり、一般庶民でも楽しめるようになった。今こそ「英国のダービー」を思い出すべきではないか。